貯水区画の第三決戦場まで

報告書番号:2012-01-09

ある気の抜けた冒険者の末路

第二決戦場をなんとか突破でき、再び迷宮の探索となった。長い間第二決戦場を突破できなかったので探索自体が新鮮に感じる。
道中で色々あった。

発明家のボラルジャさんから頼まれていたグリーンスライムを捕獲したり。

偽りの金庫ではもう姿も見たくないコインの魔物たちが道を塞いでいたり。
金庫室の入り口からぱっと見た程度の判断だがここを悠長に魔物を倒しながら進むことは難しいように思えた。
ディバインアーマーを唱え、一気にこの部屋を通り抜けるしかなさそうだ。もちろん死ぬことは避けたいので事前に色々と想像する。金庫室を抜けた先に魔物がいる可能性、他の冒険者がその先にいる可能性(その場合はその冒険者に魔物を押し付けないよう気をつけなければ)。どちらにしてもその場合、一気に切り抜けることは出来ない。となると限界まで粘ることは難しそうだった。私は逃げるのはディバインアーマー発動から25秒までと決め、それまでに振り切れなかったり、その先に別の魔物や冒険者がいた場合は来た道を引き返し帰還の呪文で町まで帰るという作戦を取ることにした。

金庫室の扉を開けてからディバインアーマーを唱えると武器を仕舞って走り抜ける。魔物たちは私の後を追ってくるが金庫室を出た廊下の先でODを消費しダッシュをすることで一気に切り離すことに成功した。
あれこれ想像したけれど特に問題はおこらなくて本当によかった。

そしてガーディアンズゲートの前にたどり着くと、そこにはこれまでのような闇天使の像ではなく一部が欠けた幻獣の彫像が置かれていた。
どうやらこの欠けた彫像のパーツを探してくればこの先へ進めるらしかった。台座に刻まれた言葉からこれがユニコーンの像だと想像できる。ユニコーンといえば額に角を生やし翼の生えた馬の姿をした幻獣だ。足元にも何かをはめこむ跡があるようだけれど何かあったかな? よく思い出せないが彫像のパーツを全て探し出してくれば問題ないだろう。

私は探索を続けている内に暗闇の美術館と呼ばれる区画までやってきた。そこでユニコーンを象徴する一角獣の角を手に入れることが出来た。他の部品も見つけることが出来たが思った以上に大きく一度にこれらを運ぶことは難しかった。仕方ないな、どうやら何度も往復しろということらしい。

ひとまず彫像の前まで戻り角をはめ込むと彫像が反応を見せ、第三決戦場への扉を開いた。
あ、あれ? 残りのパーツは良いのだろうか?
後ろ髪を引かれつつも決戦場に挑む。廊下を少しずつ進んでいくと今度はよく見た甲冑の魔物が現れた。しかしこれまで戦ってきた相手と違いずいぶんとサイズが小さい。
ダメージの方は60と大きいが甲冑の魔物は動きが鈍いので正直、大したことはない。
簡単にトラシーを1体、2体と討伐し、また少しずつ廊下を進んでいく。ちょっと進んだところでわらわらとトラシーが大勢向かってきた。
これは流石に・・・・・・。しかし不思議と私の方は余裕だった。
実はさっきのトラシー戦の間、なぜ1パーツしか嵌めていないのに彫像が動作したのかをずっと考えていたのだ。そしてこの大軍だ。ひょっとしてこれはパーツを探し集め、彫像を本来の姿に近づければ近づけるほど決戦場の魔物の数が減っていくのではないだろうか? そんな結論に至ると不思議と今回の戦いに身が入らなくなっていた。身が入らなくなったのならすぐにこの場から撤退すればいいものを、なぜかこのときの私はいい加減な気持ちになっていて、試しにこの大軍団に立ち向かってみようという気になっていた。
あれだけ死なないようにと慎重に行動していたのにどうも決戦場に入るとすっかり集中力がなくなってしまう。

その結果、私は子供の玩具のような小さい甲冑の魔物たちに囲まれ、子供の玩具では絶対におこらないであろう野蛮な方法で殺されてしまった。
ああ、私の身体は真っ二つだ。それだというのに私の方は「まぁ、いいか」などと気の抜けた感情しか湧いてこない。
今にこの魂に、天罰が下らなければ良いのだけど・・・・・・。

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