スラムにて…… 怪女ポークルさらい

報告書番号:2012-05-26

メーテルさんに髑髏の刻印が。

誰もが思うことだろう。

「とうとうやってしまったか」
「そこまでしてポークルを」
「いつか、やるんじゃないかと思っていました」

しかし事実はこれらのどれでもなかった。
それは、遡ること数分前の出来事……。
広場の噴水で一般冒険者から犯罪者のポークルがいじめられていたときのことだった。


颯爽と現れたメーテルさんは、炎の呪文を連発し、見事悪漢たちを焼き払っていった。
…… …… ……。
…… ……。
……。


牢獄にはメーテルさんの投獄を悲しみ集まってきたポークル達であふれていた。 これから私がしなくてはならないことを考えると心が重い……。
けれど私はそれを行わなくては。
……メーテルさんも、それを望んでいるはず。

私はゆっくりとその一歩を踏み出す。

看守へ6Gを手渡す。これは祈りの代価。

わかっています。メーテルさん。

私が、貴女の罪を……。









……これで、メーテルさんの罪は断たれただろう。最後に何か言っていたような気もしたけれど、きっと気のせい。……早く、髑髏の刻印が消え広場に貴女の微笑が戻るのを待っています、メーテルさん。


後日のことだ。私は信じられない話を聞かされた。
メーテルさんはあの後、牢屋から脱獄して一切その姿を見た者がいないというのだ。
更に噂ではあの場にいた何人かのポークルたちをさらっていったとも。

ふと、私は思う。メーテルさんは民話で伝えられるような怪しの類になったのでは、と。
黒いローブと邪悪な紫色のODを身に纏い、ポークル達をさらう怪人へと……。

もし、あなたがポークルで、この話を聞いたあとに周囲に怪しい人影を見るようになったら気をつけてほしい。
そして、夜寝る前に確認してほしい……。

ベッドの下に何者かが潜んでいないかを……。

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